2014年3月9日日曜日

STAP細胞について(擁護論に対する反論)

※以下、twitter等にて、述べたことのまとめ&補足です。(時系列:プロトコル公開前)
分野外の方々の理解の助けになれば幸いです。

1. 特許だから情報を伏せている説

 すでに特許申請中です。ちなみに再現性の得られないものは特許として認められません。私なら、特許・事業化を意識するならば、論文など優先せず、コア技術を秘匿して、パテント(特許)を優先します。
 また、既にアカデミアの人間にとって重要な「プライオリティー」を得ることはできています。さらに、再現性が得られないことについて、なんと言われようが自信があるならば、痛くも痒くもなく、自分達のグループのみで、どんどんやっていくこともできるとおもいます。
(※ 補足追記:今考えれば、悪意があれば、科学者としての評判は落ちますが、この手でずっと科研費をとるという下劣な考えもありえたかもしれません)
 何も、プロトコルを公開する必要はないのです。研究成果としてのプロダクトであるSTAP細胞とマウスがあるのです。これを守秘義務をかしMTAを結んで、第三者の科学者に解析してもらえばいいのです。これが一番簡単でかつ速い反論の決定打になるのにどうしてしないのでしょう?

(※ これでも「機密情報が漏れる」と心配する人がいるでしょう。守秘義務を結ぶことでその懸念はある程度払拭できます。また、生命科学系の研究では、プログラミングのようにリバースエンジニアリングすることが困難なのです。iPS細胞を貰うだけで、山中因子を見出すことができる人はかなりの人です。生物は複雑系であるからとでもいいますか。
 さらに例えるならば、
「三ツ星レストランのフレンチのコース料理を食べただけで、完全にレシピを再現できる人がそういますか?」
 ってところでしょうか。)

 科学者界隈では確かにcompeteすると情報を秘匿することは多々ありますが、まず、論文がpublishされた事で一段落ついています。分化効率など数字の再現どころか、現象の再現性が得られないのに誰が知財として認めるでしょうか?

2. iPS派や企業・海外(中国・韓国等)の陰謀論

 これは、本来論じるに値しない陰謀論です。
 企業にとっては、実用化が目前のiPSを使った方が儲けになります。STAPはまだまだ使えません。再現されない技術には誰も集まりません。奪おうともしません。
 「まともな科学者」を舐めないで欲しい。そういう理由で情報公開を求める人がどれだけいるかどうか。iPSに関しては、寧ろ、STAPサイドの方が「理不尽にiPSを貶した公表・プレスリリースであった」と、どの陣営(とやら)にも属さない私は思いますがね。
 日本を代表して、素晴らしい研究をして、日本の名声をあげる研究者は私も誇らしいです。日本の科学レベルの向上にも貢献しています。そして、日本の知財を剽窃し、あたかも自らのオリジナルだと吹聴する輩も唾棄に値すると私も思います。
 STAP研究グループを日本の誇りとし、その日本に属する自己を投影し、優越感に浸る、極めて幼稚で偏狭な考えは醜いです。愛国でなく、日本の品位を貶めています。正しい研究成果で素晴らしいものであれば、「まともな科学者」は賞賛とともに、しっかりcitationした上で研究に取り入れます。

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