2014年3月14日金曜日

STAPの内部調査で危惧されるもの

詳細プロトコルの公開はただのまやかし

 NHKの報道によるとCDB副センター長は、ひと月もの間、問題を把握しつつもそれを意図的に隠していたようです。つまり、分かっていながらあのプロトコルを出したのです。
つまり、氏の政治力によって、実態を把握するための調査が妨害されていたとも言えるでしょう。
 保身なのか理由は分かりませんが、必ずこの件については説明責任があると私は考えます。これが事実であり、厳しく処分できないのならば、理研の生まれ変わりはありえないでしょう。

身内による身内の為の調査の危険性

 小保方氏を始め、関係者らは自由に行動し、検証に加わっているという報道があります。これは、真実を明らかにする上で、非常に正しくない方法です。
 本来、「画像の取り違え」といった些細なミスとやらで、論文にケチがつけられたのだから、もともと使うはずだった「本当」の写真を存在することの証明を含めて、即提出・公開すべきであったが、筆者らはしませんでした。それどころか時間を与えています。
 これでは、「生データ」等の事実を明らかにするための証拠の紛失・改ざんや与えられた時間を使って「都合のいいデータ」の作成をすることが起こりえます。
 例えば、写真データにしても、ファイルには作成された日時のタイムスタンプやカメラの情報のEXIF情報があります。これを消去して、「本来論文に載せるつもりだった写真」と偽ることも可能です(そもそも、PCの時間設定をいじることもできますよね)。

 また、「論文の主旨の根幹は揺るがない」という発言から鑑みても、様々な手を使って、「主旨」だと言い張れるような人工的な現象(いわゆるアーティファクト)が見られる条件・プロトコルを作る事も場合によっては可能です。
 
 ※ 少し専門的な話を。
 「Oct4の発現が誘導されている」ということを主張してくると私は思います。その場合、細胞がまだ生存している証明とOct4等の幹細胞に関係する遺伝子が特異的にupregulateされている証明がなければ、ただの詭弁としかとらえません。アポトーシス・ネクローシスしている細胞では発現異常が起きていますしね(FasLの分泌や"eat me" シグナルの提示等も)。そもそも論文にはもはや「根」も「幹」も存在しません。

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